拍手お返事&『客ぶり』という言葉 →烏のおぼえ書き~其の六十一・芋名月
きりりとした新春の海風が鶴ヶ岡八幡宮を通り抜けてゆく。本来ならば心浮かれるこの季節、いつもなら参拝客の談笑などが聞こえてくるはずなのだが、この日ばかりは異様な緊張感に支配されていた。
ひときわ高い所にある本宮の下、大石段を下った所に設えられた舞殿の正面に頼朝とその妻・政子が鎮座している。そしてその二人の両脇から舞殿を取り囲むように多くの侍達が座っていた。
更に侍達の背後には噂を聞きつけた庶民達が立ったまま、中には背伸びをしたり子供を肩車したりして舞殿を見つめている。本来ならば、源氏の頭領がいるこの場所にいるべきではない彼らが何故この場所にいて、それが黙認されているのか――――――それには大きな理由があった。
「なぁ、今日の奉納舞は京都一の白拍子が舞うんだってな」
「ああ。確か『瑞鳥三姉妹』の末娘だとか・・・・・・」
「確か源鏡音様の恋人だったんだよな?どれだけきれいな人なんだろう?」
「お前なんか見たら目が潰れるぞ!」
庶民達が噂するように、この日、麟が頼朝の命令で鶴ヶ岡八幡宮への奉納舞を舞うことになっているのだ。その素晴らしい舞を一目見ようと集まってきた者達を追い返すなと、頼朝が直々に命令したのである。それは取りも直さず蓮の恋人である麟を衆目に晒し、辱めを与えようとする梶原の入れ知恵であった。
「御館様、何もそこまでしなくてもよろしいのでは?」
さすがに女性として気の毒に思ったのか、政子が頼朝を嗜めた。しかし頭に血が昇ってる頼朝は、政子の忠告を全く聞くことはなかった。
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